2022年2月19日~6月19日、東京・上野の国立科学博物館では特別展として
『宝石~地球がうみだすキセキ~』が開催されています。
写真撮影も一部エリア以外は可能で混雑が予想される宝石展ですが
原石からアクセサリーまで幅広い展示物は、鉱物マニアや宝石好きだけでなく多くの人を魅了。
今回実際に訪れてみて、特におすすめと思った見どころをレポいたします。
宝石展に行く前に…予約と会場マップについて。
今回の宝石展は予約推奨となっており、
当日券もありますが、予約のみで販売終了の可能性もあるため、事前に抑えたほうが良いです。
私の行く日は平日で台風が近づいているのもあり、前日でも余裕で朝一番の回を購入可能、
当日券も余裕がある珍しい日でしたが、土日祝などは特に予約をおすすめします。
展示は第1章から5章まであり、構成としては上の写真(会場マップ)の通り。
第5章以外の場所は写真撮影可能です。
第1章「原石の誕生」、第2「原石から宝石へ」
入口をはいり、まず驚くのがアメジストドーム。
この大きさは何!?巨大な岩の中にアメジストがぎっしり詰まっています。
記念撮影スポットなので混雑しやすいですが、これは是非見てほしい。
このエリアは、火山から宝石の原石ができる、とか
ダイヤモンドが原石から光り輝く宝石になる過程など、科学的観点から見ると面白いです。
第3章「宝石の特性と多様性」
巨大宝石
第3章は見どころが多く、見るのに時間がかかるエリア。
目を引くのは「巨大宝石」の展示。
手のひらサイズより大きな宝石たちが勢ぞろい。
一番大きな石はロッククリスタル。
21290.00カラット!!
漬け物石ぐらい大きな、大きなクリスタル…。
他のカラーな石もとても綺麗で、うっとり眺めてしまいます。
365の宝石を使った宝石色相環
365個の宝石を色彩や光沢で配置。
こんな風に色分けできるなんて綺麗ですね~。
他にもルビーやサファイヤの色分けした展示もあり、
同じ石でも色の違いが見えて面白いです。
じっくり見る方が多いので混みやすい。
第3章は「原石」と「加工後の宝石」が比較展示されているのも見どころ。
岩に埋まった原石を磨くと、こんなに美しく輝く宝石になると目で見てよくわかります。
最近、アクセサリーのおすすめでよく聞くようになったのがトルマリン。
TV放送「マツコの知らない世界」で宝石が取り上げられたとき、
1つの石の中に複数の色が含まれているのをみて、マツコさんも絶賛。
まるでキャンディーのような色合い。
1つの石に2色以上含まれたものをバイカラートルマリンというそうですが
写真右下はピンク、レッド、ブルー、グリーン…とカラフル!
なぜ1つの石で複数の色が入るかは不明で、地球がうんだキセキそのもの。
今展の『宝石~地球がうみだすキセキ~』タイトルそのままですね。
宝石により値段が違う基準、硬度もそのうちの一つ。
硬度によって石が並べられているのがわかりやすくてよかった。
ダイヤモンドは石の中で一番硬い、硬度10。
「硬い=割れにくい」は身に着けるアクセサリーが壊れないことにつながるので大切な基準。
カラフルな石はたくさんあるけど、ルビーやサファイヤがお高いのは硬度9なのも大きいです。
ルビーの中でも、希少なのが光を当てると6条の光を放つ「スタールビー」。
持ち主に栄光と勝利をもたらす石として古代より宝飾品として、王様などに愛されている石。
神秘的…光る石のコーナー
少し薄暗くなっているところがあります。
こちらでは通常の明るい状態と、紫外線を当てると発光する様子を比較してみることができます。
暗くなった状態で紫外線があたった様子。
「天空の城ラピュタ」で鉱山の地下、飛行石が輝く瞬間とか、
ディズニーの「白雪姫」のアトラクション、炭鉱内を光り輝く石を思い出しました。
石ってモノと条件によって本当に光るんですね。
第4章「ジュエリーの技巧」
第4章ではフランスブランドのヴァンクリーフ&アーペル、
日本ブランドのギメルの作品を見ることができます。
上の水色の石のネックレスは、途中の部分が外れるようになっていて
ブレスレットに可変できるお品。
カラフルな石をたくさん使用したヴァンクリの作品。
こちらもヴァンクリ。
アップにすると細かな部分までしっかり細工があり、技術の高さを実感。
ヴァンクリはTVドラマで着用率の高いアルハンブラのネックレスが有名ですが
グレース・ケリーのティアラのように歴史に残るハイジュエリーを多くうみだしています。
ミツバチモチーフはギメル。
こちら、とても小さいのでだいぶ拡大していますが、細かな部分まで職人の手作業で作られています。
ギメルは春夏秋冬をアクセサリーで表したコーナーもあり、
色合いがとても美しかったです。
第5章「宝石の極み」
ここは展示会唯一、写真撮影不可のエリア。じっくり見たいスポット。
古代メソポタミアやエジプトで作られた作品、20 世紀の最先端のジュエリーと幅広く展示。
ヨーロッパの貴族、王族の豪華なティアラやネックレスの数々に圧倒。
贅を尽くした宝飾品を見ていると、マリーアントワネットがこういったジュエリーを身に着けて
ゴージャスなドレス、煌びやかなお城で優雅に過ごして様子が頭に浮かびます。
上の写真はフランス・ヴェルサイユ宮殿に行った時のもの。
このゴールドキラキラのお部屋に合うような、華やかなジュエリーを5章では堪能できます。
さて、今回の展示は漫画で説明しているものがあります。
『のだめカンタービレ』の作者、二ノ宮知子先生が連載中の
『七つ屋志のぶの宝石匣』と特別展「宝石」のコラボです。
文字だけで分かりにくいことも漫画で説明されていると、スムーズに頭に入りやすくて面白い試み。
第1章から第5章でなる第1会場内は、もっと見たいものがあれば戻ることは可能。
この先の第2会場へ進むと、第1会場へは戻れません。
第1会場は1時間程で見ることができましたが、それは朝1であり、悪天候で空いていたのが大きいです。
混雑しているとブースの目の前で見るために並ぶことになるので、大体2時間が目安という口コミを多く見ました。
土日祝、GWはチケット予約制でも大混雑の可能性がありますので時間配分に要注意です。
第2会場は原石のコレクションが少しと、お土産コーナーがあります。
そして特別展以外の部分、同じ建物内(地球館)の常設展示は
恐竜の化石や動物のはく製、植物標本、昔の望遠鏡や月の化石…自然と科学がめいっぱい詰まっていて
こちらのほうが見るのに時間がかかりました。
日本館も見るとなるとさらに時間を費やしますが、行ったことがない方は合わせてどうぞ!
あの渋谷で銅像になっている「ハチ公」のはく製を見ることができます。
輝く宝石…地球のうみだしたキセキを堪能しよう!
原石の状態と、カットしてキラキラ輝く宝石の状態。
こんなに大規模にセットで見れることはあまりないので、とても興味深かったです。
今回訪れたのは仕事の疲れを癒したかったのと、キラキラするものが好きという理由から。
宝石は「地球がうみだしたキセキ」だけあって、見ているだけでもパワーをもらえました。
輝きを見たままの状態で写真におさめるのは難しく、
実物は何倍も美しいので是非実際に訪れるのをおすすめします。
※訪問時期…2022年4月中旬